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「難病看護師」とは日本難病看護学会が認定する専門資格で、筋萎縮性側索硬化症 (ALS）やパーキンソン病など、治療が難しく進行性のある病気を抱える方への看護に特化した知識と技術を持つ看護師です。当ステーションには、実際にこの資格を取得した看護師が在籍しており、在宅での難病ケアに対して、高い専門性と冷静な対応力で支援にあたります。また、将来的に難病看護を志す職員への資格取得支援制度も整っており、常にチーム全体のレベルアップを図っています。

難病は病名だけでなく、症状の現れ方や進行具合、ご本人やご家族の受け止め方など、様々な背景を理解する必要があります。そのため、当ステーションでは、職員全員が継続的に学べるよう。難病に関する研修や勉強会を定期的に開催しています。さらに、時間に縛られず繰り返し学べるよう。社内で制作した難病説明動画をいつでも視聴できる体制を整備。難病を「知っている」から、「支えられる」へとつなげらる教育環境が、質の高い看護の土台になっています。

「ALSの方の呼吸管理」「パーキンソン病の方への日常支援」「経管栄養を受けている方の体調管理」など、当ステーションでは、実際に多くの難病の方とご家族に寄り添ってきた看護の実績があります。経験があるからこそ、ご本人の苦しみやご家族の葛藤にリアルに気づき、対応することができます。初めての訪問でも、「ここなら安心して任せられる」と感じていただける背景には、この積み重ねがあります。

私たちの看護は、画一的なマニュアルではなく、その人だけの"オーダーメイドの看護"です。体位変換のコツ、ご本人の好きな声かけ、ご家族の希望する対応など、細かなことまで把握し、「看護手順書」としてスタッフ間で共有しています。そのため、スタッフが変わっても同じようなケアが継続され、ご本人にもご家族にも安心を届けることができます。「あの人じゃないとダメ」をなくし、「誰が来ても大丈夫」な体制を目指しています。

パリアティブケアナースには、理学療法士（PT）・作業療法士（OT）・言語聴覚士（ST）が複数在籍しており、在宅でも質の高いリハビリが可能です。筋力低下による転倒予防、関節の拘縮予防、日常動作の練習、発語や飲み込み機能の維持など、それぞれの専門分野からアプローチします。訪問の看護師と連携しながら、ご本人の「できることを増やしたい」という気持ちを全力で応援します。

「むせる」「食べづらい」「飲み込みが不安」－そうした日常の困りごとを見逃さず、私たちは"嚥下（えんげ）機能"のケアに力を入れています。必要に応じて、超音波エコーを使って飲み込みの状態を確認することも可能です。さらに、誤嚥性肺炎を防ぐための口腔ケア（お口の清潔保持）にも力を入れており。衛生管理や食べる楽しみを支えることも力を注いでいます。

訪問看護の本質は、「人と人との信頼関係」だと私たちは考えています。医療やケアの技術だけでなく、その人がどんな日々を過ごしてきたのか、何に安心し、何を不安に思っているのか――心に寄り添う姿勢を何より大切にしています。毎回の訪問での何気ない会話や、小さな変化への気づきが、ご本人とご家族の支えになります。「あなたが来てくれてほっとする」、そう思っていただける看護を、私たちは大切にしています。